eSIMって何?そんなあなたに必見!”元”ベテラン携帯販売が徹底解説!
投稿日: 2024年11月16日 | 更新日: 2024年11月27日
目次
eSIMってそもそも何?
eSIMの概要
eSIMは、従来の物理SIMカードとは異なり、スマートフォンやタブレットに内蔵されているデジタルなSIM機能を指します。「e」は「埋め込み」を意味する「Embedded」の略であり、デバイス本体に組み込まれているため、SIMカードを入れ替える必要がありません。eSIMは、携帯電話の設定メニューからプロファイルのダウンロードや削除が可能で、ユーザーは契約した通信キャリアの情報をリモートで簡単に変更できるため、大変便利です。
従来のSIMカードとの違い
従来の物理SIMカードとeSIMの主な違いは以下の通りです。
特徴 | 物理SIMカード | eSIM |
---|---|---|
サイズ | 各種サイズ(Nano、Microなど) | デバイス内蔵のデジタルSIM |
交換の手間 | カードの挿入・取り外しが必要 | 設定からリモートで切替可能 |
デュアルSIM対応 | デュアルSIMはSIMスロットが2つ必要 | 物理SIM + eSIMでデュアルSIMが可能 |
利用開始までの時間 | ショップでの受け取りや郵送が必要 | プロファイルダウンロードですぐ利用可能 |
海外利用の手軽さ | 新しいSIMカードを購入・挿入が必要 | プロファイルをダウンロードするだけで利用可能 |
eSIMは物理的なカードが不要なため、紛失や破損のリスクが軽減され、特にデュアルSIM対応の端末では物理SIMとeSIMを併用することで、複数の回線を1台で簡単に切り替えて利用できます。また、海外旅行時には現地のキャリアのプロファイルをデバイスにダウンロードするだけで、短時間で通信が開始できるのも大きな利点です。
eSIMのメリットとデメリット
eSIMの利点
eSIMには多くの利点があります。まず、物理的なSIMカードが不要なため、端末をよりコンパクトに設計でき、SIMカードの挿入や交換の手間が省けます。また、通信キャリアのプロファイルをリモートでダウンロードするだけで契約が完了するため、キャリアの切り替えがスムーズです。これにより、海外旅行や出張時にも、現地のeSIMプロファイルを簡単にダウンロードして利用できるため、手軽に通信環境を整えることができます。
さらに、eSIM対応デバイスではデュアルSIM機能が充実しています。eSIMと物理SIMを同時に使用できるため、プライベートとビジネスで別の番号を持つなど、用途に合わせて柔軟に使い分けが可能です。加えて、eSIMは紛失や盗難のリスクが少なく、通信情報が本体内に保存されるため、セキュリティ面でも優れています。
注意点や制約
一方、eSIMにはいくつかの注意点もあります。まず、すべてのスマートフォンやキャリアがeSIMに対応しているわけではなく、対応端末とキャリアを確認する必要があります。また、eSIMのプロファイルを消去すると、通信ができなくなるため、複数のプロファイルを管理する際には注意が必要です。
さらに、機種変更や他の端末への乗り換え時には、従来の物理SIMカードのように簡単に差し替えることができないため、キャリアに再設定を依頼するなど、若干の手間が発生する場合もあります。
eSIMのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
SIMカード不要で端末の設計がシンプル | 対応端末・キャリアの限定 |
キャリア切り替えが簡単 | プロファイル消去による通信不可のリスク |
海外旅行時に便利 | 機種変更時に再設定が必要 |
デュアルSIMが利用可能 | プロファイル管理が煩雑になる場合がある |
紛失・盗難のリスクが低い |
eSIMの利用方法
eSIMの設定手順
eSIMの設定は、従来の物理SIMを挿入する手順とは異なり、設定メニューからプロファイルをダウンロードして有効化する流れが一般的です。以下は一般的なeSIM設定手順の概要です:
- eSIM対応キャリアに契約する
eSIMを利用するには、eSIMに対応したキャリアに契約する必要があります。オンラインで契約後、QRコードやプロファイルが提供されます。 - 設定メニューでeSIMを追加
スマートフォンの「設定」メニューから「モバイルネットワーク」や「SIMカードの管理」にアクセスし、「eSIMを追加」オプションを選択します。 - QRコードをスキャンまたはプロファイルをダウンロード
提供されたQRコードをスキャンするか、キャリアから指定されたプロファイルをダウンロードします。 - プロファイルを有効化
ダウンロード後にプロファイルを有効化することで、eSIMが使用可能になります。プロファイルの有効化後、即座に通信が可能になります。
この手順を踏むことで、物理SIMカードを挿入することなく、eSIMを通じて携帯電話ネットワークを利用できます。
対応機種と対応キャリア
eSIMは、すべての端末やキャリアで利用できるわけではありません。特に日本国内では対応機種とキャリアが限定されており、利用を検討する際には事前に対応状況を確認することが重要です。
以下は、代表的なeSIM対応機種と日本の主要キャリアの対応状況の一覧です。
機種 | 対応キャリア |
---|---|
iPhone XS以降のモデル | NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル |
Google Pixel 4以降のモデル | NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル |
Samsung Galaxy 2022年以降のモデル | NTTドコモ、au、ソフトバンク |
eSIMを活用する場面
海外旅行時の便利さ
eSIMは海外旅行や出張時に非常に便利なツールです。従来、海外で現地の通信プランを利用するには、現地のSIMカードを購入し、物理的に差し替える必要がありました。しかし、eSIM対応端末を使えば、現地キャリアのeSIMプロファイルをインターネットからダウンロードするだけで利用可能です。これにより、SIMカードの購入や挿入の手間がなくなり、空港や現地のショップでの待ち時間も削減できます。
さらに、eSIMを使うことで、旅行先に着いてから即座にインターネットを利用できるため、マップや翻訳アプリをすぐに活用でき、スムーズな旅行体験が可能になります。また、渡航前にあらかじめeSIMのプランを契約しておくことで、現地に着いた瞬間から通信が可能になる点も大きなメリットです。
デュアルSIMでの使い分け
eSIM対応端末では、物理SIMとeSIMを同時に使うことでデュアルSIM機能を活用できます。これにより、1台のスマートフォンで異なる通信プランを使い分けることができ、たとえば以下のような利用シーンが考えられます。
- プライベートとビジネスの番号を分ける
プライベート用に物理SIM、ビジネス用にeSIMを設定することで、1台のスマートフォンで仕事とプライベートの通話やメッセージを分けられます。 - データ通信と通話プランを分離する
通話に強いキャリアの物理SIMと、データ通信に適した安価なeSIMプランを組み合わせることで、コストを最適化できます。 - 地域ごとの通信プランを使い分ける
海外用にeSIMで現地プランを導入し、国内での利用は物理SIMにするなど、地域ごとにプランを切り替えることも簡単です。
利用シーン | 例 |
---|---|
プライベートとビジネスの分離 | 物理SIM:プライベート eSIM:ビジネス |
通話プランとデータプランの分離 | 物理SIM:通話プラン eSIM:データプラン |
地域別のプラン利用 | 物理SIM:国内 eSIM:海外現地プラン |
eSIMに関するよくある質問
eSIMについて、ユーザーからよく寄せられる質問とその解説を以下にまとめました。eSIMは新しい技術のため、設定方法や利用方法、データ管理に関して多くの疑問が寄せられています。
質問 | 回答 |
---|---|
eSIMはどの端末でも利用できますか? | eSIMはすべての端末で利用できるわけではなく、対応機種が限定されています。特にiPhone 11以降、Google Pixel 4以降、Samsungの最新モデルなどが代表的です。 |
eSIMと物理SIMは同時に使えますか? | 多くのeSIM対応端末では、物理SIMとeSIMの同時利用が可能です。これによりデュアルSIM機能として、異なる番号やプランを使い分けることができます。 |
eSIMを削除するとどうなりますか? | eSIMのプロファイルを削除すると、そのキャリアでの通信ができなくなります。再度利用するには、キャリアから新たにプロファイルを取得する必要があります。 |
海外でもeSIMを利用できますか? | eSIMは海外で非常に便利です。現地キャリアのeSIMプロファイルをダウンロードするだけで、簡単に現地の通信プランを利用することが可能です。 |
eSIMに設定したプロファイルを変更できますか? | eSIMは設定画面から複数のプロファイルを管理できるため、簡単にプロファイルの切り替えや追加が可能です。ただし、キャリアによっては一部制限がある場合もあります。 |
まとめ
eSIMの普及状況と今後の展望
日本国内でも、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどの主要キャリアがeSIM対応を開始しており、利用者にとっても選択肢が広がっています。
また、海外での利用にも強みがあることから、旅行やビジネスのためのグローバルなモバイル接続手段としても注目されています。今後、eSIM対応端末がさらに増加し、普及が加速すると予想され、デバイスの所有者がより自由に通信事業者やプランを選べるようになることでしょう。