海外旅行や出張で普段のスマホを使うための設定方法を”元”ベテラン携帯販売が徹底解説!
更新日: 2024年12月18日
目次
はじめに
海外旅行や出張時に普段使用しているスマートフォンをそのまま使用する際には、注意が必要です。適切な設定を行わないと高額なローミング料金や不必要な通信が発生する可能性があります。ここでは、海外でのスマホ利用を最適化する方法について解説します。
海外でスマホを使用する時のオプションと選択肢
海外でスマホを使う際には、以下のオプションを検討することができます。
ローミングでの利用
契約しているキャリアの国際ローミングサービスを使用することで、手軽にインターネットや通話を利用できます。利便性は高いものの、料金が高くなることがあるため、事前に料金プランを確認することが重要です。
日本の主要キャリアであるNTTドコモ、au、ソフトバンクは、それぞれ海外でのデータローミングサービスを提供しています。以下に各社のサービス内容を詳しく解説します。
NTTドコモの海外データローミングサービス
NTTドコモは「WORLD WING」という国際ローミングサービスを提供しています。このサービスを利用することで、海外でも国内と同様に電話やSMS、データ通信が可能です。
- サービス内容:「WORLD WING」を契約することで、海外の提携事業者のネットワークを利用してデータ通信が行えます。
- 料金プラン:「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」などのデータ定額サービスを提供しており、渡航先でのデータ通信料を一定額に抑えることができます。
- 設定方法:渡航前に「データローミング」をオンに設定し、現地到着後に利用開始手続きを行います。
auの海外データローミングサービス
auは「au世界サービス」という名称で国際ローミングを提供しています。このサービスを利用することで、海外でも国内と同様にスマートフォンを使用できます。
- サービス内容:「au海外放題」や「海外ダブル定額」などのプランを提供しており、渡航先でのデータ通信料を一定額に抑えることができます。
- 料金プラン:「au海外放題」は、1日単位でデータ通信が使い放題となるプランで、事前予約も可能です。
- 設定方法:渡航前に「データローミング」をオンに設定し、現地到着後に利用開始手続きを行います。
ソフトバンクの海外データローミングサービス
ソフトバンクは「海外あんしん定額」や「海外パケットし放題」などのサービスを提供しています。これらのサービスを利用することで、海外でも安心してデータ通信が可能です。
- サービス内容:「海外あんしん定額」は、1日定額でデータ通信が使い放題となるプランで、利用開始を自由に設定できます。
- 料金プラン:「海外パケットし放題」は、1日2,980円でデータ通信が使い放題となるプランで、対象国・地域が広範囲にわたります。
- 設定方法:渡航前に「データローミング」をオンに設定し、現地到着後に自動的にサービスが適用されます。
まとめ
各キャリアは、海外でのデータローミングサービスを提供しており、事前の設定やプランの選択により、安心して海外でスマートフォンを利用することが可能です。渡航前に各社の公式サイトで最新情報を確認し、適切なプランを選択することをおすすめします。
海外SIMカードでの利用
多くの空港には、旅行者向けのプリペイドSIMカードを販売している店舗があります。現地の通信会社(例: T-Mobile、Vodafone、Orangeなど)のプリペイドSIMを購入して、必要なデータ容量や通話プランを選ぶことができます。
現地SIMカード使用時の注意点
- 端末のSIMロック確認:日本で使用している端末がSIMロック解除されていない場合、現地のSIMカードを使用できないことがあります。出発前に、SIMロック解除を行っておきましょう(キャリアによっては、オンラインで手続きできます)。
- APN設定の確認:現地のSIMカードを挿入した後、データ通信がうまくいかない場合、APN(アクセスポイント名)の設定を手動で行う必要があります。多くの現地キャリアでは、設定方法をウェブサイトやサポートで案内しています。
eSIMでの利用
最近では、eSIM(組み込み型SIM)を利用する方法もあります。eSIMは物理的なSIMカードを交換することなく、通信プランをデジタルで切り替えることができます。
eSIMを使う方法
- eSIM対応の端末が必要:まず、あなたのスマートフォンがeSIMに対応しているか確認します。iPhoneや最新のAndroid端末は多くの場合、eSIM対応しています。
- eSIMプロファイルの購入:eSIMを提供するサービス(例: AiraloやUbigiなど)から、出張先の国に対応したデータプランをオンラインで購入し、スマートフォンにプロファイルをインストールするだけで利用できます。
- 手軽で便利:eSIMは物理的なSIMカードを交換する手間がなく、現地SIMカードを持ち歩く必要がないので、旅行中も非常に便利です。
- eSIMのメリット:複数の国に対応したプランを購入できる。現地の電話番号が必要ない場合でも、データ通信を行える。
Wi-Fiルーターをレンタルでの利用
Wi-Fiルーターをレンタルする方法もあります。日本国内で事前に予約して、渡航先でインターネット接続を確保できます。ルーターを複数人でシェアすることができ、非常に便利です。Wi-Fiルーターのメリットとしては、端末にSIMカードを挿さなくてもインターネットに接続できる上、出張先で複数のデバイスを同時に接続可能な点となります。
モバイルデータのローミングサービスを最適化する設定
モバイルデータを海外で最適に使用するためには、事前の設定が鍵となります。
- モバイルデータの事前設定の確認:出発前に「データローミング」をオフにしておくと、不必要なデータ使用を防げます。必要なときだけ手動でオンにしましょう。
- データの使用を抑える方法:アプリの自動更新をオフにしたり、動画のストリーミングを避けることで、データの使用を最小限に抑えることができます。キャッシュ済みのコンテンツを利用するのも一つの手です。
まとめ
海外出張時のSIMカード設定にはいくつかの方法がありますが、どれを選ぶかはあなたの利用目的(データ通信、音声通話の頻度)や予算、渡航先によって異なります。以下のポイントを考慮して選んでください。
- データ通信がメイン → eSIMまたは現地SIMカード
- 日本の電話番号を維持したい → ローミングサービス
- 通話も重視 → ローミングサービスか、現地SIMカード(通話プランが豊富な国も多い)
どの方法を選んでも、事前にプランを確認し、準備しておくと安心です。